BIOSPHERE 20年後を目指した地域戦略を考える
欧州では多くの町や村が中世風の街路や建築を再現しています。
特に多いのがスペインとフランス、ドイツ、チェコ、オーストリア・・・。
欧州の中世とは、西ローマ帝国の滅亡(476年)からルネサンスまでを示すようですから、
日本では大和~室町末期の時代です。
日本で、室町時代の街を再現するなんてとても考えられませんよね。
中世ではありませんが、モーツアルト(1756生)の生家も現存しています。
私が訪れた時、近所の家が新築中でしたが、外観はモーツアルトの生家と同じでした。
中は上下水道や冷暖房など近代化されているのでしょうが外観はまったく同じ。
町並みも彼の時代と同じように造られていました。
日本で言うと、江戸時代の建物そのままに新築しているのと同じです。
農村も昔のまま。教会を中心に家々が寄り添い、その周りを農地が取り巻いています。
住宅地と農地ゾーンは明確に区別されており、古い城壁に囲まれた街も沢山あります。
ヨーロッパは陸続きですからどこも戦場となりました。
ほとんどの町や村が破壊された歴史を持っている。
したがって、現在の町並みや農村の佇まいは再建したものに違いありません。
どうして昔のとおり造り直すのか・・・。うーんと唸ってしまいます。
話はがらりと変わります。
欧米人の名前は昔からほとんど同じです。
貴族も木こりもジョン、ピーター、メリー、アン・・・。
ほとんどが聖書に出てくる名前ですから、およそ2000年間も変わらないことになる。
ところが日本人の名前の変化は非常に激しい。
古くは天宇受賣命(あめのうずめ)、蘇我馬子(そがのうまこ)、稗田阿礼(ひえだのあれ)。
江戸になると遠山金四郎景元、早乙女主水之介・・・。
職業の違いもあるのか、商人は徳兵衛、嘉兵衛。農民や町民だと与作、庄助、熊吉。
女性は、とめ、いと、はな・・・。
近代になると英雄、鉄男など強そうな名前、女子には○子とつけるのが圧倒的でした。
今年(2009年)の一番人気の名前は、男子は「大翔(ひろと)」、
女子は「凛(りん)」だったそうです。
http://women.benesse.ne.jp/event/hakase/rank2009/namae.html
ちなみに2位以下は翔太、蓮、颯太・・・、女子ではさくら、陽菜、結愛・・・。
いずれも芸能人と見紛うほどお洒落、間違っても留吉やイネなんて名前は出てきません。
日本では建物や町並みの変遷も激しい。特に三大都市への人口の集中が凄い。
明治9年の東京市の人口は112万人(約814万人、H16年現在)、
明治後期まで渋谷や池袋は村でした。
大阪市は36万人(約250万人、同)、名古屋市は13万人(約212万人、同)。
しかし、欧州では、いまだ8割近くの人が農村に住んでいるらしい。
むろん時代は変わります。
かつて馬の走った道には車が溢れ、高層ビルの上をジェット機が飛んでいます。
貴族や武士もいなくなり、服も生活様式もほとんど変わり果てました。
名前が変わるのも無理ありません。
しかし、天平の昔からずっと姿を変えずにきたものもあります。
・・・田んぼと寺社。
つまり、食べることと祈ること。
時代とともに、この2つの間に存在する事象だけが増え続け、
複雑・高度化していったとも言えそうです。
欧州の街が中世を再現し、農村が教会を中心に集落を造り農地で取り巻くのも、
そして、2000年間、同じ名前を付け続けるのも、
ひょっとしたらこうした理由からかもしれません。
さて、日本人の名前の変遷は時代を反映しているようです。
石油が枯渇した社会、食糧危機になったらいったいどんな名前が流行るのでしょうか。
耕作、豊吉なんて名前が復活するかもしれませんね(え?・・耕作放棄地?)。
・・・2030年頃の人気の名前、皆さんも考えてみませんか?
大都市集中さえなくなれば、いろんな問題はなくなります。
昔、ヨーロッパでは人口20万人程度が適当な都市の人口配置
だということで強制的に都市計画を行った時代がありました。
今ではそれが良かったこと?として受け継がれているでしょう。
行ったのはナチスという組織でした。
日本の田舎では苗字で呼ばずに名前で呼ぶ習性があります。
その後に兄や姉やぉ婆をつけるのですが、全体が家族のように
感じられて、私は好きですね。
都会では苗字のサン付けが多いと思います。
どちらが好きかはお好み次第というところでしょうか。
「食べることと祈ること」ですか。なるほど。
ヨーロッパに滞在すると、祈ることがまだ色濃く残っている印象を受けます。
祈ることには、宗教的なものだけでなく、人となりのありようも含まれると思います。
日本は、増え続けた事象が祈ることの領域をかなり侵食し、バランスが悪くなっているかもしれませんね。